Sweet Chocolate Kiss(短編)
ハヤトと不器用で甘いキスを交わしてから、数日後。
私たちは…
無事に幼なじみから恋人同士へと昇格した。
「…ったく。ハヤトのバカは気づくのが遅いのよ。」
教室のど真ん中でミルクココアをすすりながら。
遠くで男の子達とはしゃぐハヤトを睨むのは親友の森永心愛。
「そうそう。あんまり遅いから、ついついちょっかいだしちゃったよ。」
と、イタズラっぽく微笑むのは梅ちゃんこと佐加美センパイ。
「いや…、佐加美はグッジョブよ。アンタのあの押しがなきゃ、バスケバカは動かなかったわ…。」
「そう?俺はただココアの筋書き通りに動いただけだけど。」
「ま。そうとも言うけどね♪いや~、それにしても毎晩作戦を練ってよかったわー。
ね?佐加美??」
「うん。」
実は……
意外や意外。
心愛と佐加美センパイは、お家がはすむかい同士の幼なじみだったのだ!!
にっちもさっちもいかない私の恋にシビレを切らした心愛は、佐加美センパイに相談をし…作戦を立てて…。
逸都が私を女の子として認識させるように仕向けたらしい。
さすがに鈍感な逸都を揺り動かすのは至難の業で。
逸都が私の好きな人が佐加美センパイなんだって誤解した時には…。
2人は大焦りだったらしいけどね(笑)