Sweet Chocolate Kiss(短編)


「はい。久喜政信は私の兄です。」


「マジで!?
えー!!クッキーの妹!!??すげぇ…超興奮してきた!!俺クッキーのプレイ好きで、超~尊敬してんの!!」


「ホントですか?
兄も同じコト言ってましたよ?“ハヤトのパスはスゲェんだ”って。“アイツのパスセンスは段違いだ”ってよく言ってますよ?」


「マジで!!??あのクッキーが??!!
うっわー、やべぇ。超~嬉しい!!!!!!」





く、クッキー…??
なんなの?
なんの話をしてるの?逸都(ハヤト)。




わかんない
わかんないよ。





呆然とする私をヨソに、嬉しそうに話を続ける逸都と久喜さん。





やだ…
やだよ、逸都。





私以外の女の子とそんな風に楽しそうに喋らないでよ。
そんな風に安心しきった顔して笑わないでよ。






「声かけてくれてありがとな!!超~、嬉しかった!!」


「いえ、私の方こそ突然ごめんなさい。センパイの練習の邪魔だけはしたくなくって待ち伏せみたいなことしちゃって…迷惑かけてすみませんでした。」






やだ…
そんなイイコなこと言わないで。






久喜さんのその思慮深い態度に胸の奥がギュゥっと痛む。


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