Sweet Chocolate Kiss(短編)


な、な、な、な、な、な
なんでココに逸都がいるのよ!!!!


座ったまんまズズッと後退りをすると、逸都は“ヨッ”と軽く声をあげながら、窓をまたいで私の部屋へと侵入してきた。






「ちょ、ちょっと!!
窓から勝手に入ってくんなっていっつも言ってるでしょう!!??」




逸都の部屋と私の部屋はちょうど真向かいにある。
だから逸都は屋根づたいに歩いて私の部屋に侵入してくるんだけど……。





「ヤだよ。玄関まで歩いてくよりこっちの方が早ぇもん。」






どんなに文句を言ってもこんなバカげた理由で、決して玄関からうちに入ってこようとはしない。






「ちょっと!!私も一応女の子なんだよ!?アンタには遠慮ってモンがないわけ?」



そんな乙女心満載な私の訴えは



「はぁっ?今さら何言ってんだよ。俺とちょことの関係に“遠慮”という二文字はねぇっ!!!」




チーーーン






“恋愛”の二文字に全く興味のないバスケバカの手によってあっさりバッサリ切り捨てられる。


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