Sweet Chocolate Kiss(短編)


「なんだコレ。テーマパークの招待券…?
なんでこんなモンをお前が2枚も持ってんだ?」



火曜サスペンス劇場によくいる犯人を問い詰める刑事さんのように、逸都はチケットをピラピラと揺らしながら私を尋問する。





「え……。あの…友達に貰って…。」


「ふーーーん。友達って、あの森永ココア?」


「あ…、はい。
あの森永心愛さんに頂きました……。」


「ふーん。森永って謎だなぁ…、こんなのどこから手に入れたんだ。」





いつの間にか正座になって縮こまる私と、私の周りをウロウロと偉そうに歩く逸都。





刑事・佐藤逸都はフーンと呟くと


「…で、チョコちゃんはこのチケットで何をするつもりだったワケ?」



と夢の国のチケットで私の頭をパシパシと叩く。





う…、
まさにこの図は王様とその下僕
ご主人様とその奴隷




ひどい…!!
あまりにもひどい仕打ち!!



だけど、これが長年に渡り作り上げられた私と逸都の関係性。
逸都様に完全に飼い慣らされてる私は小さい頃からヤツには絶対逆らえない。


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