Sweet Chocolate Kiss(短編)
し、信じられない。
逸都からでてきたセリフにびっくりしすぎて体も思考も硬直する。
あのバスケバカの口から“好きな人”のセリフが出てくるなんて……。
信じられない気持ちで逸都のコトを見つめていると
「俺…、チョコがちゃんと言ってくれんの…期待してたんだぜ?」
そう言って。
逸都は優しく微笑んで私の頭をポンポンと叩く。
――えっ…!!??
まさか…
まさか…私の気持ち…、知ってるの?!
「逸都…もしかして…」
「…うん。ちょこの気持ちには気づいてた。
気づいてたけど…、俺ずっと気づかないフリしてたんだ。」
逸都……!!!!!
あまりの恥ずかしさに顔中に血が集まる。
バレてたなんて。
一番隠さなくちゃいけない相手にバレてただなんて。
そんな風に動揺する私をヨソに逸都は“何、真っ赤になってんだよ”とフンワリ笑う。