Sweet Chocolate Kiss(短編)
違うって言ったのに。
誤解だって、昨日あんなに言ったのに。
逸都は全然、信じてくれなかったんだね。
それどころか、こんなコトまで平気でできちゃうなんて…。
私のコト何とも思ってないっていう気持ちの表れだよね?
だって、ちょっとでも好きでいてくれたなら。
ちょっとでも私のコト女の子として見ていてくれていたなら、私の恋愛橋渡しみたいなコト…絶対しないもん。
私は絶対…できないもん。
ひどい
ひどいよ、逸都。
「千代子ちゃん…?」
気がつくと。
私は両目からボロボロと涙をこぼしてしまっていた。
ひどい。
逸都はひどい。
バスケバカにも程がある。
私…
これでも勇気を振り絞ろうとしてたんだよ?
ちゃんと…アンタと向き合おうって決めてたのに。
こんな…
こんな仕打ち、ひどすぎる。
こんなの、告白する前にフラれたみたいじゃん。
オマエに気持ちはないって堂々と宣言されたみたいじゃん。