Sweet Chocolate Kiss(短編)
「ったく。チョコのクセにこの俺様を手こずらせやがって…。
あ~っ、クソっ。今のでシュート練習10本分は損したぞ。」
シャコシャコシャコシャコ
シャコシャコシャコシャコ
私を乗せて猛スピードで進みながら逸都は一人ブツブツ文句を言う。
だけど…
だけどね、皆さん。
今…、何時だと思う??
「あ~、クソっ!!
今日は6時までに学校に着く予定だったのに…、チョコのセイで計画丸つぶれだ!!!
このバカチョコ!!!」
そう。
今…朝の5時半なんです……。
空は水色というよりは紺色。
うっすらお星さまも見えるし
月なんてウサギさんまでバッチリ見えちゃう。
ホントは朝練は7時から。
だからこんな早くに学校に行く必要なんて全くないのに……。
「よしっ。今日はジャンプシュートに力を入れよう。昨日スラダンも読んだし俺様のイメージはカンペキだ!!!!」
はぁぁ…。
このバスケオタクにはそんな常識が通用しないのだ。