Sweet Chocolate Kiss(短編)
なんだか…。
最近、逸都の様子がおかしい。
告白未遂直後は鬱陶しいくらいに『ちょこー!!学校行くぞー』攻撃を受けていたというのに…。
この3日くらいは、その朝の恒例行事がご無沙汰で。
なんだかドヨーンとした顔をしながら何かをブツブツ呟いていたり。
授業中突然
『うわぁ~!!ちがうっ!!断じてちがうっ!!!!』
とか叫び出したり。
挙げ句の果てには私と目が合うだけで
『ちが~うっ!!俺とお前は幼なじみなんだぁ~っ!!』
とかワケのわかんないことを叫んで逃げ出す始末。
「もうっ。アイツは一体何考えてんのよ~。」
私は3日前くらいから謎の行動をとる逸都にちょっとした不安を抱いていた。
「いーじゃない。ドンカン男からちょっと抜け出してきたんでしょ?いい傾向よ。」
心愛は紙パックのハニーミルクをチュゥゥと吸いながら、バカにしたような目で逸都を見つめる。