桜舞う中で
13
頭がガンガンする…
そう言って私は今保健室にいる。
頭が痛いのは本当のことだし、こんな状態で授業を受ける気になれなかった。
先輩は何て返事したんだろう…
頭の中にさっきの情景を思い浮かべてみる。
…かわいい子だったよなぁ
もし、あの人と付き合っちゃったらどうしよう。
涙が出そうになって枕に顔を埋(ウズ)めた。
カチャ‥
「桜姫?」
『みや‥び…』
雅の顔を見た途端、堪えていたものがぶわっと溢れた。
こぼれた涙が掛け布団を濡らしていく。
「ちょ
どうしたの?!
大丈夫?」
心配そうな眼差しの雅に、さっき見てしまったことを伝えた。