桜舞う中で
15



『‥決めた

私 卒業式で先輩に告白する』



私の気持ちをちゃんと伝えよう。



実らなくったっていい、ケジメをつけることが大事なんだ。



じゃなきゃ、先輩がいなくなってからもウジウジしちゃいそうだしね




「桜姫…」


俯いてぷるぷると震えている雅。



あまりにも決心するのが遅かったから、もしかして呆れられちゃった?





「よく言った!

さすが 私の親友!!」


『ひゃっ


ちょ‥雅 苦しいよ~』




ぎゅっと抱きしめられ、頭をなでなでされる。



何か子供扱いされてるような気がしなくもないけど…


やっぱり そう言ってもらえて安心した。



「頑張んなよ

応援してるからっ!」



その言葉と、優しい笑顔に目頭が熱くなった。




『ふぇ‥』



「もー…

泣くのは告ってからにしなよね


泣き虫なんだから~」



『だってぇ‥』



「はいはい」




『みやびぃ~』


「ちょっ!


鼻水とかつけないでよ!?」


『つけないよ~』








卒業式まで


残り3日―




宮本桜姫、16歳。


大好きな先輩に告白する決意をしました!!





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