桜舞う中で
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暫くの間 風に吹かれ桜が舞う姿をただただ見ていた。
隣に立つ先輩も同じように桜を眺めている。
入学式終了を知らせる放送が鳴り、ざわざわと辺りが騒がしくなってきた頃
「‥んじゃ
そろそろ教室に戻るかな」
そんな呟きが聞こえ隣を見る。
「君もちゃんと行きなよ?
あと
これからは 桜に見とれて遅刻しないようにね」
私にそう微笑んで
ぽんぽんと軽く頭を叩いて行ってしまった。
先輩に触れられたところが熱い…
ほんのりと熱を持った頬を押さえ、私も教室に向かった。
…入学式に出なかった私が怒られたのは言うまでもないことだ。