ナマイキ彼氏。
「私なんか、チビだし、童顔だし、かわいくないし、運動できないし、馬鹿だし…。」
…なんか、自分で言ってて悲しくなってきた。
「とにかくっ!偽だとしても彼女にしたら、アンタの株下がるよ!!」
一気にしゃべったから息が荒くなる。
私にここまで体力を消費させるなんて…
河合新太、恐るべし。
体力回復のために黙りこむ私。
そして気まずい沈黙…
その沈黙を破ったのは河合新太だった。
「他の女じゃ駄目なんだ。」
「えっ?」
「一花じゃなきゃ、駄目なんだ。」
ふいに予想外な事を言われ、ドキッとする。
そんなのどうせ冗談だよ…
そう思ったけど、彼の顔は真剣だった。