ナマイキ彼氏。
「…え?あっ!わっっ!!」
いきなり手をつかみ走り出す新太。
「やだー!!あの新太くんが手繋いでる!」
「いや〜!新太くーん!!」
女の子達の嘆く声が後ろで聞こえたけど、私達は走り続けた。
―――――――………
「はぁ、はぁ…」
どこまで来たのだろうか。
走り疲れて息切れする私とは反対に、新太は全然疲れてないように見える。
「一花…こんだけで疲れてんの?ダサっ!」
爆笑する彼を睨み付ける。
「笑わないでよ!
…ねぇ、それより手!!」
「手がなに?」
…もう!
気づいてるくせに…