ありのままの、あなたが欲しい。

──ドクン…


まさかそんなことを言われるとは思わず、私の心臓が一回大きく跳ねた。


ただ数回会っただけの私のことを、彼がそんなふうに思っていたなんて。



嬉しいとか恥ずかしいとかじゃなく、ただどう反応したらいいのか分からなくて…

私は動揺を隠すように顔を背けた。



「私…そんな完璧なオンナじゃないから」



そう、ショージさんは私のイメージを勝手に決め付けていただけ。


そして、それは私も同じだった。



「私もあなたがこんな人だとは思わなかったわ。
見かけによらず節操なしだったなんて」



皮肉を込めて言ってみると、彼は自嘲するようにクッと笑う。