ありのままの、あなたが欲しい。
3年前から何度も見る同じ夢。


夢の中で私の名前を呼ぶ秋は、いつも綺麗な顔で、だけど少し切なげに微笑んでいる。


そして、何を言う訳でもなく、私がその胸に飛び込もうとすると姿を消してしまうんだ。



秋のことを思い出した日には必ずと言っていいほどこの夢を見るものだから、案の定不眠症になってしまっている。



秋が亡くなった直後は何日もまともに眠れなくて、医師からは『軽いうつ病の一種だ』と言われた。


その頃から今まで、飲む量は減ってきたものの睡眠薬は欠かせなくなっていた。



私が秋に逢いたくてこの夢を見るのか、

秋が私に何かを伝えたくて現れるのか──…


それがわかる術はないけれど。



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