ありのままの、あなたが欲しい。
ポンポンと跳ねるそのボールのように、愛斗の気持ちも弾んでいるのが見てとれる。


あの子があんなに楽しそうに笑ってるところを見たのは久々かもしれない……。



どうして愛斗はあんなにショージさんに懐いてるのかな…?


カズくんとも仲は良いし付き合いも長いけれど、あそこまで打ち解けた感じはしないから不思議だ。



そんなことをぼんやり思いながら二人を眺めていると、愛斗が取り損なったボールが公園の入口の方へ転がっていった。


私もその行方を目で追うと、一人の男性の足元でボールは動きを止める。


ボールを取りに行こうとした愛斗も、その人に気付いて立ち止まった。


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