ありのままの、あなたが欲しい。
公園や保育園のある辺りまで来てみたが、呼び掛けても静まり返ったそこからは何の反応もない。


やっぱりこっちじゃなかったのか…?

あと他にマナトくんが行きそうな場所は…!?



「ったく、どこだよ…!?」



もうすでに30分ほど経っているし、走っていれば結構な距離まで行ってるんじゃないだろうか。


気持ちばかりが焦って、宛てはないけれどとにかく走らずにはいられなかった。



「──っ!」



その時、ポケットの中で携帯が鳴っていることに気付いた。


──夏芽さんだ…!


焦って携帯を落としそうになりながらも耳に当てる。



「マナトくん、いた!?」


『それが……!』



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