ありのままの、あなたが欲しい。
さっきまでの夏芽さんとの深刻な話なんて、もうすっかり頭から抜けてしまっている。


とにかくマナトくんが無事だったことにホッとしながら、エリカへと向かった。




閉店間際の店の明かりが見えてくると足取りも軽くなる。そして……



「──マナ!!」



店の前で森井さんと待っていたマナトくんを見た瞬間、夏芽さんは走り寄ってその小さな身体を抱きしめた。



「よかった、マナ…!!
もう本当に心配したんだから…っ!」


「……ごめんなさい」


「もう絶対一人でどっか行っちゃダメよ!?」


「……うん」


「それと…お母さんもごめんね?
マナの気持ち、ちゃんとわかってあげてなくてごめん…」


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