ありのままの、あなたが欲しい。
「…マナトくんから渡さなくていいの?」


「ショージが渡さなきゃダメなの!はい!」



なんだかよくわからないが、ぐいぐいと背中を押されるのでとりあえず夏芽さんのそばへ行く。


そして、これまた不思議そうな顔をしている夏芽さんにその花を手渡した。



「はい、これで仲直り!」


「「えっ??」」



ニコニコと笑うマナトくん(何故か森井さんも)に、俺と夏芽さんは首をかしげる。


すると、森井さんがマナトくんの肩を抱きながらこう言った。



「これはおれがマナトくんに教えてあげたおまじないだ!」


「…おまじない?」


「その花を渡せば仲直りできる、っていうな」


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