ありのままの、あなたが欲しい。
何の用だろう…
ドアの前でしばし思い悩む。


…でも、昨日のことを注意する、ちょうどいい機会かもしれない。


これからもあんなことがあったら堪らないもの。



思い出すと段々腹立たしくなってきて、私は思い切ってドアを開けた。


──でも。



「おはようございます。突然すみません」



日の光りを背に立っていたショージさんは、一週間前に挨拶をしに行った時とは少し印象が違っていた。


寝癖もついてないし、服装もスウェットではなくジーパンにパーカーを羽織っていて…


その爽やか好青年っぷりに、ほんの一瞬目を奪われてしまった。


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