僕のお母さん2
僕だって、別に食べられないわけじゃないし……。なんだ、裕貴だって、甘いものが嫌いなんじゃないか。





「僕だって、甘いものが嫌いなだけだし……。」





僕は、小さな声で文句を言った。裕貴は、地獄耳なのか、それをしっかり聞いていた。ついでにルミさんも。





「じゃあ、椿それ一人で食べてね。私は、手伝わないからね。」





「なんなら、俺の一つ分けてやろうか?」






本当に、ルミさんと裕貴を会わせるんじゃなかったと、僕はこのあと後悔することになる。だって、二人そろって、僕にチョコレートを食べさせようとするんだから……。





僕、チョコレート嫌いです。でも、ルミさんと裕貴は、好きですよ。




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