僕のお母さん2
僕は、目の前のご飯を、パクパクと食べた。ルミさんは相変わらずのんびりと、コーヒーを飲んでいた。準備が早いからいいんだけどね。食べ終わって、時計と見るとそろそろ待ち合わせ時間だ。





僕は、歯磨きをして、鞄を持って玄関に行く。三月だから、まだ寒い。外の冷気が、玄関のドアからもれてくる。






「行ってきます。」





「いってらっしゃい。私もあとで行くから。」





僕は、家を出た。待ち合わせの場所に行くと、珍しく裕貴がいた。裕貴は、僕を見るなりニヤニヤとして言った。





「おそいぞ、椿。」





「おはよう。今日は、裕貴にしては、早かったんですね。」





まあな、と言って歩き出す。最後だから、小さな声でそうとも言った。裕貴も、今日が特別な日だと思っている。僕達は、言葉数少なく学校へ急いだ。











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