僕のお母さん2
ていうことは、間に合ったのか。ルミさんは、コーヒーを入れに、流しへ行った。ひょろひょろと歩いている。本当に大丈夫なのか、心配だったが、本人曰くコーヒーを飲めば、治るらしい。
僕は、二日前の二の舞にはなりたくないので、ルミさんがノロノロとコーヒーを入れている間に、朝ごはんをパクパクと食べ始めた。出来れば、時間に余裕を持って学校に着きたい。
「そうだ、椿。今日は、袋持っていきな。中身が見えないやつ。」
僕は、首を傾げた。なんで、袋なんか必要なんだろう。なんか、入れるものでもあったっけ?それとも、入れて持って帰るものなんて、あったっけ?
「……あんた、今日何日よ。」
今日は、二月十四日だけど……あ。バレンタイン。だけど、なんで僕が袋を持っていく必要があるんだ?チョコを貰う訳でもないのに。
「……僕、チョコなんて、貰えませんよ?」
僕が真面目に言うと、ルミさんは大爆笑をし始めた。うひゃひゃ。と笑い始めたルミさんは、なんか過呼吸を起こしそうで、苦しそうだった。何が、そんなに笑えるんだろうか……
「あははは。……はぁー、ま、いっか。なんか、両手いっぱいに持って帰って来るのも、見るの楽しそうだし。」