不思議の国のお姫様
ゴトッ...キィー...
《えー今から入学式を始めます》
あーなんか眠っっ
菖蒲は前のほうだし、こっち来たばっかりだから知ってる子いないなぁ...
《新入生代表挨拶、黒城蓮(こくじょうれん)》
「はい」
え?黒城....蓮...?
黒城...黒城...
「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ざわっ...ざわっ...
「ちょっとなにあの子声デカッ」
「入学そうそうかよ、まぢうける」
あ....
やってしまった。
《あー静かに、では黒城くんお願いします》
「はい」
まっこう言うことがあたしの魅力だけどね~(テヘッ
ってそんな事より!
黒城蓮!
朝の金持ち遅刻男って蓮だったの?!
しかも新入生代表ってトップ合格?!
ちょっとなんか頭の整理つかないっ。
黒城蓮はあたしの幼馴染。
あたしがアメリカに引っ越してから全然連絡なかったんだ!
ていうかまだお互い携帯なんてもってなかったんだけど。
《桜舞う季節、僕達、新入生150名はこの麗蘭高校の入学式を迎えられた事を嬉しく思います...》
かっこよく育っちゃって、ずるいっ!菖蒲もレベル高いし!
あたしだけ?!
平凡な顔のまま育っちゃったの!
嗚呼、なんでこんなに神様は不公平なのー!!
まったく。
まてよ。
そういえばそかの幼馴染達は同じ高校かな。
あたしには蓮と菖蒲の他にあと2人いた...はず。
ん~これも菖蒲に聞くかな。
《これで入学式を終わります、起立、一同礼―――》
とまぁいろいろ考えてるうちに終わっちゃった、入学式。
周りの男子があたしの方をチラチラ見てたけど、あたしなんか変かな?
今日、寝坊してお化粧もできなかったし!
明日は寝坊しないように気をつけよっと。