聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~
第四章 黒斗の闇と恋心
いつものように寮に帰ってきたあたしは、自分の部屋に入り、すぐにドアを閉めようとした。
「おい……」
そこを黒斗に止められる。
批難するように細めた目で見下ろされ、あたしは――。
「え、えへ?」
とおどけた。
「『えへ?』じゃねぇよ。今日は四回、助けてやっただろ?」
そう、今日は珍しく四回も助けられてしまったんだ。
最近は一日あっても一回くらいだったのに、なんで今日に限って……。
そんな風に思っていると、黒斗が閉まりかけていたドアを開いて中に入ってきた。
ドアの取っ手を手にかけていたあたしはよろけ、黒斗に抱きとめられた。
「うわっぷ!」
そのままあたしは抱き上げられ、ベッドに横たえられる。
そしてそのまま黒斗が覆いかぶさった。
「ちょっと! 何で今日に限ってベッドなの!?」
だって、いつもは入り口のドア閉めてすぐに押し倒してくるのに!?
「んー? なんとなくだな。いいじゃん、この方が雰囲気出るし」
何の雰囲気だーーー!!
あたしが心の中で叫んでいると、黒斗はあたしの学ランのボタンを外し始めた。