聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~

あたしの心


 由理香ちゃんのことや高志のこと。
 色々あったけど、とにかくあたし達はゲーセンを後にしてみんなそれぞれ帰って行った。


 あたしと黒斗も寮に帰ってくる。


 今日は黒斗にナイトとして一度も助けられていないから、黒斗が部屋に入り込んでくる心配は無いと思ってた。


「それじゃあまた夕食に」

 あたしはそう言って自分の部屋に入る。


 すると閉める前に黒斗が入り込んできた。

「え? ちょっ黒斗!? 今日は一度も助けられていないはずでしょ!?」

 慌ててそう言うあたしを無視して、黒斗はドアを閉めカギをかける。


「ちげぇよ。聞きたいことがあるだけだ」

 そう言って黒斗はあたしの顎を掴んだ。


「ゲーセンでさ、高志と二人きりになっただろ? そんとき何してた?」

「何って、記念にプリクラ撮ろうって言われて撮ってただけだけど……」


 うん、間違ってはいない。

 ただ一番重要な部分言ってないだけで。


「ふぅん……じゃあそのプリクラ見せてみろよ」

「え!?」


 流石にあたしは焦った。

 いくら何でもあれは見せられない。


「も、貰ってないから! 全部高志が持ってった!」

「んなわけねぇだろ?」

 そう言った黒斗は、あたしの体を反転させ後ろから抱きしめた。


「――っ!?」

 な、何!?


 学ランのボタンを上から三つほど外され、うなじを露わにされる。

「出せよ」

 低音ボイスで、うなじに息が掛かるように言われた。


 うっひゃぁー!?



 
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