聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~

体育祭

 次々と種目が行われる中、あたし達はずっと笑顔で皆を応援していた。

 ジュエルは応援メインのため、出場はしない。

 まあ、どっちにしろこのチアの衣装で走ったりは出来ないけど……。


 でもこう常に笑顔って疲れる……。

 ヤバ、引きつりそう……。


 とりあえずそんな感じで時間は過ぎ、あたし達ジュエルの応援の番が来た。


「大丈夫、あんなに練習したでしょう?」

「もし失敗しても可愛いポーズつけておけば皆気にしないわ」

 不安そうなあたしに、雪さんと怜さんが励ましてくれた。

 その励ましに、小さい頃のことを思い出す。


 お母さんと離れて踊らなきゃいけなくて、泣いていたあたしを励ましてくれた雪さんと怜さん。

 大きくなっても、そういうところは変わり無い。


 何だか嬉しくて、不安なんか吹っ飛んでしまった。

「そうですね、失敗なんか気にしないで思いっきりやってみます!」

 二人は、力強く微笑んでくれた。




 大勢が注目する中演技するのは緊張するけど、さっきの雪さんと怜さんのおかげで緊張は程よく治まった。


 うん、いい感じ!

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