聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~
「ま、とにかくそういうことだ。雪もそんな風に悩んでるヒマねぇぞ?」
辰也先輩が雪さんの背中を叩いて話を戻した。
「痛いわね……。でも、うん。そうよね、考えたって仕方ないことだし」
辰也先輩のちょっと乱暴な励ましに元気を取り戻したのか、雪さんは微笑んだ。
「そうですよ、二人とも頑張ってたじゃないですか。やれるだけのことはしたんでしょう?」
夏休み中二人についていったと言う連先輩。
一番近くで見ていたから言える言葉だ。
「今の私達に出来る全てをやってきたんです。少なくとも後悔はしていないはずですよ?」
怜さんが優しく微笑む。
でもその瞳は自信に満ち溢れた力強い光を灯していた。
「ええ、そうね。後悔はしてないわ。……よし! 心機一転、切り替えて文化祭頑張るわよ!」
さっきまで暗かったのが嘘のように雪さんはいつもの元気を取り戻す。
あたし達は皆微笑ましい気分で笑った。
いいなぁ……雪さんと怜さん。
そして辰也先輩と蓮先輩。
そこの四人には同じものを分かち合った絆のようなものを感じる。
こういうのを“仲間”って言うのかな?
少し、羨ましいと思った。
だって、そこにあたしはいないから……。
あたしは雪さんと怜さんが頑張っていた頃、ダイエットしたり黒斗と旅行に行ってた。
二人の力になりたいと思っていても、結局何もしなかった。
もちろん今のあたしには、黒斗の側にいることが一番優先すべきことだ。
でも……。
でも、このままでいいのかな? あたし……。
この日あたしは、どこかもどかしい気分で食事を終えたのだった。
辰也先輩が雪さんの背中を叩いて話を戻した。
「痛いわね……。でも、うん。そうよね、考えたって仕方ないことだし」
辰也先輩のちょっと乱暴な励ましに元気を取り戻したのか、雪さんは微笑んだ。
「そうですよ、二人とも頑張ってたじゃないですか。やれるだけのことはしたんでしょう?」
夏休み中二人についていったと言う連先輩。
一番近くで見ていたから言える言葉だ。
「今の私達に出来る全てをやってきたんです。少なくとも後悔はしていないはずですよ?」
怜さんが優しく微笑む。
でもその瞳は自信に満ち溢れた力強い光を灯していた。
「ええ、そうね。後悔はしてないわ。……よし! 心機一転、切り替えて文化祭頑張るわよ!」
さっきまで暗かったのが嘘のように雪さんはいつもの元気を取り戻す。
あたし達は皆微笑ましい気分で笑った。
いいなぁ……雪さんと怜さん。
そして辰也先輩と蓮先輩。
そこの四人には同じものを分かち合った絆のようなものを感じる。
こういうのを“仲間”って言うのかな?
少し、羨ましいと思った。
だって、そこにあたしはいないから……。
あたしは雪さんと怜さんが頑張っていた頃、ダイエットしたり黒斗と旅行に行ってた。
二人の力になりたいと思っていても、結局何もしなかった。
もちろん今のあたしには、黒斗の側にいることが一番優先すべきことだ。
でも……。
でも、このままでいいのかな? あたし……。
この日あたしは、どこかもどかしい気分で食事を終えたのだった。