聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~
疲労の末に
「今日はホンット疲れたぁ……」
あの後すぐに寮に帰ってきて、そのままベッドに突っ伏しそうになるのを必死で堪えた。
ダメ、今ベッドに横になったら絶対寝る!
せめて汗流してからじゃないと……。
じゃないと、目覚め最悪になっちゃう。
あたしはまずシャワーだけでも浴びようと着替えを準備していた。
すると、部屋のドアがノックされる。
コンコン
「はーい」
黒斗かな?
何となくそう思ってドアを開けると、予想通りそこには黒斗の姿があった。
「どうしたの?」
聞くと、黒斗は返事もなく部屋に押し入ってくる。
「く、黒斗!?」
あたしは抱きしめられるように抱えられ、当惑する。
そのままベッドの方に引きずられたので、もう一度名前を叫んだ。
「黒斗!!」
「……ごめんな……」
「え?」
ベッド脇に座り、抱きしめられたまま突然謝罪される。
あたし、謝られるようなことされたっけ?
「俺、優勝するって言ったのに……出来なくて……」
「黒斗……?」