聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~
「いい? 一週間時間をあげるわ。それまでにちゃんと考えて決めなさい」
その言葉に、あたしはただ頷く。
それを見たお母さんは立ち上がり最後に告げた。
「ただこれだけは覚えておいて。一番重要なのは、あんたがこの仕事をしていきたいかどうかよ」
あたしが、この仕事をしていきたいかどうか……。
そう心の中で確認するように繰り返していると、お母さんは学園長に別れの挨拶をして早々に帰って行ってしまった。
あたしは、お母さんが去って行ったドアを見つめながら考える。
この仕事を請けるってことは、これから先もモデルとして芸能界で生きていくってこと。
多分、少し前のあたしだったら迷わず断ってた。
考える事もせず、さっきのうちに断ってただろう。
それをしなかったのは、雪さんと怜さんのことが頭の中でちらついていたからだ。
デビューが決まって、嬉しくて輝いていた二人。
あたしはそれを見て寂しいと思った。
そして何より、羨ましいと……。
二人と同じ所に行きたい。
二人への羨望(せんぼう)は、いつしかあたしにそんな思いを抱かせていたみたい。
さっきお母さんから仕事の話を聞いたとき、それがはっきり分かった。
その言葉に、あたしはただ頷く。
それを見たお母さんは立ち上がり最後に告げた。
「ただこれだけは覚えておいて。一番重要なのは、あんたがこの仕事をしていきたいかどうかよ」
あたしが、この仕事をしていきたいかどうか……。
そう心の中で確認するように繰り返していると、お母さんは学園長に別れの挨拶をして早々に帰って行ってしまった。
あたしは、お母さんが去って行ったドアを見つめながら考える。
この仕事を請けるってことは、これから先もモデルとして芸能界で生きていくってこと。
多分、少し前のあたしだったら迷わず断ってた。
考える事もせず、さっきのうちに断ってただろう。
それをしなかったのは、雪さんと怜さんのことが頭の中でちらついていたからだ。
デビューが決まって、嬉しくて輝いていた二人。
あたしはそれを見て寂しいと思った。
そして何より、羨ましいと……。
二人と同じ所に行きたい。
二人への羨望(せんぼう)は、いつしかあたしにそんな思いを抱かせていたみたい。
さっきお母さんから仕事の話を聞いたとき、それがはっきり分かった。