聖石学園~意地悪で腹黒のナイト様~
友情の助け
「はあぁぁ~~~」
お昼休み、昼食を食べた後あたしは盛大なため息をついた。
本日は木曜日。
日曜の文化祭が終わるとニ連休に入った。
あたしはその休みの二日間、ずっと黒斗から離れられなかった。
……正確には、黒斗が放してくれなかったんだけど……。
放してと言っても嫌だの一点張り。
仕事の話をしようとすると、聞きたくないとばかりに唇を塞がれる。
休みが明けて昨日は学園に行くために解放してくれたけど、寮に帰ったら休みのときと同じ……。
何とか分かってもらいたくて、話を切り出そうとすると押し倒された。
これが乱暴な行為だったら怒るなりして突っぱねられるのに、黒斗はあくまで優しかった。
口を塞ぐ唇は押さえつけるかのように力強いのに、絡めてくる舌は甘く。
左手はあたしの腕の自由を奪っているのに、右手は優しく柔肌に触れる。
そしてあたしが抵抗しなくなると、ドロドロに甘やかすように抱きしめた……。
優しいからこそ尚更辛い。
あたしの思いが……。
あたしの決意が全て我儘なものに思えてくるから。