聖石学園～意地悪で腹黒のナイト様～
　強引で苦しいのに、いつの間にか甘くあたしを惑わしている。


　あたしは撮影音を聞きながら、黒斗の背中に腕を回していた……。






「……それ、誰にも見せないでよ？」

　あたしは赤面して少し怒りながら黒斗に言った。

　転写されたプリクラを確認した黒斗は、ソレを満足そうに眺めた後懐にしまいこみ答える。


「お前のこんな顔、他のやつに見せるわけないだろ？」

　目を細め、ニッと笑った黒斗にあたしはさらに顔を赤くさせた。


　一体どんな顔してたのよ！？


　知りたいような、知りたくないような気分でそう思う。


　黒斗、やっぱり意地悪だよぉ。



　その後も、あたしは黒斗と一緒に色んなゲームをして遊んだ。

　黒斗と一緒にいるのは楽しくて、時間はすぐに過ぎていく。


　寂しいけど、黒斗が「今度は二人だけで来ようぜ」って言ったから嬉しかった。




　そして夕方の五時頃になると、皆自然とゲーセンの入り口付近に集合していた。


「じゃあちょっと早いけど、これで解散するか？」

　皆集まったところで、弘樹がそう提案する。

「えー？　まだ早すぎるだろー？」

　高志は不満そうにしていたけど、あたしはこれから別件で用事があるから弘樹の提案は丁度良かった。


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