【短編】先生彼氏
「は?」
いやいや。
そんな、今更……
うちには圭兄がいてるし…
そう思って、圭兄を見た。
圭兄は、真顔でこっちを見てた。
周りにおった女子生徒も、興味津々に
こっちの様子を伺ってた。
まあ、それもそうや。
洋は、D組の平野と1位、2位を争う
イケメンやから、目立つ。
でも…
「ごめんな?無理や…」
うちは圭兄がいいもん。
「何で?俺が渚をフッたから?」
しつこいやっちゃなあ…
「うちには、好きな人がいてるからやけど?」
「俺は、それでも諦めない」
はあ?
日本語通じてんの?
「だから…「な…広崎!今から数学準備室に
荷物取りに来てくれ!」
うちが反論しよう思ったのに
圭兄が声を被せてきた。