大好きでした。
行くあてのない私は近くに見つけた小さな丘に行くことにした。

途中で温かいココアを買った。
ゆっくり丘に登っていく。
下を見ると自分が住んでる街が見える。

光輝いてとても綺麗だった。
森を抜けると木の古いベンチがある。
ベンチの脇には桜の木がある。
春になると満開に咲き誇り幻想的で綺麗になる。


「はぁ…。」



さっきお兄ちゃんに言った言葉と言われた言葉を思い出した。



“しつこいとこと、ウザいとこと、干渉してくることと、馬鹿なとこだよ!!”


“馬鹿だから桜校になんか行くんだよ!!”


“お前はもう妹でも家族でもねぇ!!出ていけ!!”


「妹でも家族でもない…か。フフッ…。」



言い過ぎたよね?お兄ちゃんに謝りたいけど今更言っても許してもらえないよね?

妹でも家族でもないって言われたときは泣きたかったな…。
でも私は泣いたらダメじゃん。
私も悪いんだ。
…私だけが悪かったんだ。
あんなこと言う資格なんてないのに…。
あんなこと言うつもりなかったのに…。
お兄ちゃんに酷いこと言っちゃった…。



「ッ…ごめんなさい…ヒッ…ウゥ…ヒッ…!!ごめんヒッなさ…ッ!!」



謝ったって遅いって思ってるのに謝らずには居られない。
お兄ちゃんに謝れなかったから、ずっと泣きながら謝った。

しばらく泣いていると泣き疲れちゃったのかいつの間にか眠っていた。

< 29 / 49 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop