大好きでした。
「蓮、信太からずっと電話きてるからお前が出ろ。」

「えぇ!?」



ポイッと携帯を投げられたから思わずキャッチしてしまった。
キャッチしたと同時に携帯が鳴って陣先輩を見ると、「出ろ。」と一言だけ言われた。



「もしも…『陣か!?なんですぐ電話に出ねぇんだ!?蓮は無事なのか!?帰ってきたか!?おい!!陣!!聞いてんのかよ!?』



信太先輩は電話に出るとまるでマシンガンのように話し出した。
信太先輩も心配してくれていたのか焦っていた。


『おい!!陣!!』


「先輩…。」


『あ?…お前、蓮か?』

「はい…。ご心配おかけしてすいませんでした。無事に家に帰りました。」


『べべべべ別に!?心配なんかしてねぇし!?…け、怪我はないんだよな?』

「はい。」


『そうか…。なら明日は絶対来いよ!?今日の分と明日の分持ってな!!』


「はい!!」



そう返事をすると笑って電話を切った。
携帯を返したら陣先輩に


「明日は信太のとこ行くぞ。カボチャプリン作っとけよ?俺のぶんも作っとけ。」


「え…。」


「なんだよ。嫌なのかよ。」


「あ、いえ。分かりました。」


「じゃ、帰るわ。明日な?」


「はい。おやすみなさい。」


「おやすみ。」



そう言って陣先輩は帰っていった。
私はカボチャプリンを作るため台所に向かった。
カボチャプリンを作っているとお兄ちゃん達が下りてきた。



「いい匂い。」


「蓮?なに作ってんの?」

「ん?カボチャプリンだよ。明日信太先輩と陣先輩に持ってくの。」


「俺等の分はないの?」


「ないよ。」



恋汰君は甘いものが大好きだからあげないって言ったらショボボーンってしてリビングに戻っていった。

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