大好きでした。
それから部屋に戻って着替えてナチュラルメイクをしてカボチャプリンを持って家を出て陣先輩を待っていた。



「あれ?外で待ってたのかよ。」


「はい。中にお兄ちゃん達がいてうるさいから。」


「そっか。それ持ってんのカボチャプリンか?」


「はい。」


「ちゃんと俺のぶんも作ってきたか?」


「はい。一応。」


「ならいい。貸せ。」



そう言ってカボチャプリンを持ってくれた。
他愛ない話をしながら病院に向かった。
しばらく歩いていたら恋人君と会った。



「チース!!なにしてんすか?」


「あ?信太の見舞い。」


「あ!!信太先輩の!!ヤベッ!!俺行ってねぇや!!蓮!!」

「なに?」


「ちょっ、待って!!」



焦ったようにポケットを探ってやっと見つけたのは…。



「いちご…飴…。」


「しかも1個か…。」


「やっぱりダメですかね?」


「「たぶん。」」



そう言うと回りを見渡して「ちょっと待ってて下さい!!」そう言うとどこかに走っていった。



「なに買いに行ったんでしょうか…。」


「さぁな?」



しばらく待っていると恋人君が帰ってきた。
ズイッと目の前に出してきたのはケーキ屋さんの袋。



「確か、信太先輩甘いものが大好きでしたよね?」


「あぁ。」


「いちごのショートケーキ買ってきました。一応3個買いました。大丈夫でしたか?」


「あぁ。ありがとな?」


「ありがと!!恋人君♪」


「あぁ。まぁ、なんか今度奢れよ!!」



陣先輩に一礼して私には手を振って去っていった。
ケーキも持ってくれてそのまま病院に向かった。
病院に着いて、信太先輩の病室に行くまでに女の人の痛いくらいの視線と陰口を言われた。

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