大好きでした。
今更ながら先輩に甘えればよかったと後悔。

でも、私重いし…。
迷惑かけられないよ。

また前を向いて少しずつ足を引きずりながら歩く。
痛みがはしれば止まってまた歩き出す。
その繰り返しで歩いていた。

でもついには疲れちゃって保健室に辿り着きそうにない。



「はぁ…。」



もういいかな?
傷は水で流して確か鞄の中にカットバンあったはずだし。
そう思って水道のところに引き返そうとした。



「だから、最初から俺に乗ればよかったんだよ。」


「え…?キャッ!?」



後ろから声がしたな。と思って振り返る前に体が浮いた。
思わず目を瞑って開いたら先輩が私をお姫様だっこしていた。



「先輩!!下ろしてください!!」


「いてぇな。暴れんな。落ちんぞ。」


「落ちてもいいから下ろしてください!!」


「落ちたらその傷に激痛がはしるぞ。」

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