年上ドクター


琉くんの車の助手席に乗って車が動き出す。

やっぱりこの匂い落ち着くな。


診察で疲れたし落ち着いてきたせいで少し眠くてボーっとしていた。


口数の少ないあたしを琉くんは心配してくれる。

「芽依?具合悪い?」

運転中だから気をつけながら横目であたしの様子をチラチラとうかがっている。


「ううん。なんか疲れちゃったみたい。」


「大丈夫か?つくまで寝てていいよ。」


「うん。ありがとう。…ねぇ、琉くん?」


「ん?」


「何で琉くんはお医者さんになんかなったの?」


さっき待合室で気になったことを尋ねてみた。


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