【短】それでも愛してくれるなら
藍の食器を片付けながら、チラッと時計を見る。


映画…始まったのかな?


そんなことを考えると、嫉妬で狂いそうになる。


二番目でいいと思ってはいても、一番がいることはやっぱり嫌。


でも”彩音”がいなくて、藍が悲しむのはもっと嫌。


素直に生きようとすればする程、それは難しくて。

この複雑な感情がうまく制御できない日もある。


次いつ会えるのかも分からない。

会えるのかさえも分からない。


不安はいつもある。


でも


明日会えるかもしれない。

今すぐ会えるかもしれない。


希望だっていつももらってる。
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