学園恋愛事情
『まだ』?!
いつか付き合う気かよ!!
嬉しそうに話す歌音にツッコミを心の中でいれつつも…『聞きたくない』と耳を塞ぎたくなった。
歌音は…
本当に俺の気持ちに気付いてないのか?!
本当は気付いてて…
それなのに、俺の前で他の男の話してんじゃねーの?!
悶々と考えていると、また現実に引き戻される。
「講?!聞いてるの?!」
頬を膨らませ口を尖らせる歌音の顔が視界に入って来たのだ。
「…あぁ…。」
「もう♪告白なんて初めてだから、ドキドキしちゃって!!今日、眠れないかもぉ~!!」
両手で頬を挟んで、きゃっきゃきゃっきゃと浮かれる歌音をただ見つめていた。