学園恋愛事情
「………。」



勿論、完全無視。
事あろう事か…


【早く消えろ。うぜぇ。】
とまで、言わんばかりの目つきで睨む。

心の中では、その言葉を何度も念じている。

性格はとっても気難しく、刺々しいのだ。



そんな、苛立っている里奈の目の前に、1台のくるなが止まった。



「超かわいいね。何年?!俺等とドライブ行かない?!」



車の助手席に乗った男が声をかけて来た。


【学校の目の前でナンパ?!しかも入学式に】
里奈はその男をただ見た。
周りの生徒も振り返っていた。


「俺等、O大の2年なんだ。」


そう言って、助手席の男が車から降りて来た。


【頭イイですアピール?!】
そう思いつつ、視線も逸らさず無言の里奈。



< 3 / 91 >

この作品をシェア

pagetop