学園恋愛事情

「お前ら…。」



そうだった。

こいつら、こう言う奴だよな。
気使いしてくれる。俺の片思いをいつも見守ってた…そして、



「へなちょこだし。」



一言多い。
それさえなければ、マジでいい奴なのに。



「直ぐに立ち去れ。」



「怒るなよ。本当の事なんだし。まぁ、そんだけ元気あれば挑めるでしょ?!」



恐ろしい事に…里奈まで微笑んで来た。
マジで!!
空気読めよ!!




「勝ったらラッキー、負けても悔い無し。そんな勝負しておいたら?…誰にも譲れないし、譲りたくないんでしょ?歌音の事。」



由真が言ったその言葉が胸に刺さった。

俺は…ただ頷いた。
それしか出来なかった。

譲りたくないし、譲れない!!


ずっと…
歌音の事を好きでいるんだから。


絶対!!



< 54 / 91 >

この作品をシェア

pagetop