学園恋愛事情

「…何よ、今更。変なの!!」



フンっとそっぽを向く歌音を目で追った。

昔は良く一緒に昼寝して、近くてもどうってことなかった。むしろ、近いことに喜びを感じてたけど。

今は恥ずかしい。

好きだって…
付き合いたいって…


ちゃんと異性として、見始めてからだ。



『腰抜け』
『勝負しといたら?』



ふと思い出した言葉に感化された。



「俺…歌音が俺を待ってる時間に…あの人と一緒にいるのはヤダ。」



「…ヤダって、何で?!」



そんな無防備な可愛い顔をするなよ。

そんな顔、あいつに見せたくないからだよ。

俺以外の男と一緒にいて欲しくないからだよ。

< 61 / 91 >

この作品をシェア

pagetop