学園恋愛事情
「…何よ、今更。変なの!!」
フンっとそっぽを向く歌音を目で追った。
昔は良く一緒に昼寝して、近くてもどうってことなかった。むしろ、近いことに喜びを感じてたけど。
今は恥ずかしい。
好きだって…
付き合いたいって…
ちゃんと異性として、見始めてからだ。
『腰抜け』
『勝負しといたら?』
ふと思い出した言葉に感化された。
「俺…歌音が俺を待ってる時間に…あの人と一緒にいるのはヤダ。」
「…ヤダって、何で?!」
そんな無防備な可愛い顔をするなよ。
そんな顔、あいつに見せたくないからだよ。
俺以外の男と一緒にいて欲しくないからだよ。