浮気症のイケメン彼氏
「ハァハァ、愛海!」



「葵ちゃん!」



「あんた・・・こんな手冷えちゃって。帰りなよ」



「でも西藤君が・・・」



「・・・もしかしたら、校舎にいるかもしれないから探しにいこ」



「ありがと、葵ちゃん」



葵ちゃんは私の手を握って暖めてくれた。



「バカだよ。アンタも。アイツも」


葵ちゃんは苦笑いで言った。


そうだよね。私バカだよね。



「1番居そうなのは教室だよね。
ってか、何で愛海も拓斗も同じクラスなのに一緒に行かないのよ(笑)」



「そうだよね」



「キャー!」



「ん?何か叫び声聞こえなかった?」



「え?」



あ、葵ちゃん中耳炎だったっけ。



ガラガラ



「誰かいる~?・・・!」



そこには西藤君に抱きついてる女の人。
しかも顔が近い。



「・・・アンタら何してんのよ!」



「葵ちゃん、帰ろう?」



「いいわけ?」



「・・・うん」



わがまま言うと嫌われちゃうし

元々私のことなんかスキじゃないんだもんね



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