天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅣ
「私と疾風の心情?」

揃って首を傾げるルイと疾風。

「いけないとは思いつつ、私、昨日の放課後立ち聞きしてしまったんです…お二人が教室で、報われない愛だとか、祝福されない関係だとか言って、抱き締め合っていたのを…」

ヨヨヨと泣き崩れる雪菜。

「報われない愛なんてないぞ二人ともぉっ!愛は世界を救うんだ!募金にご協力を!さぁっ!」

意味の分からないテンションの修三。

「わ、私もっ、生徒同士の健全な恋愛に、報われないものなんてないと思いますっ」

妙に力の入る鞠子。

「そうだよ、邪魔が入るようなら僕も協力するからさ、そんな切ない事言わないで」

こはくまで感情移入したのか、若干ウルウルしている。

そんな仲間達に。

「あー…」

ルイはポリポリと頬を掻く。

「そこまで勘違いしてもらえるなら…脚本の出来もなかなかって事かな…」

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