ホワイトブルー
 雪について。

 わたしにとって、ほとんどの道民にとって、雪は冬と同義である。

 幼い頃から、雪に関してあまりいい思い出はなかった。
 好きだった男の子に、背中の中に雪のかたまりを入れられたのは小学生の頃だったろうか。

 冷たいし、寒いし、のんきに「きれい」なんて言う輩は、雪の本当の怖さ、雪かきをする労力なんて考えたこともないんだろうと思う。

 そんなわたしが、初めて雪を見て美しいと思った。

 雪を好きになるかもしれないというぼんやりとした予感があった。
 この光景を、一生忘れないだろう。
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