忘れないよ、



目の前が白い。

…いや、黒い……??


何もこんな晴れた日でなくたって。

雲ひとつない青い空。
柔らかな日差しが、視界を邪魔する。

あたしはふらついて、しゃがみ込んだ。



君は立ったまま、
床のどこか一点を見つめていた。


ああどうしよう、涙が溢れそうだ。

「別れよう」

たった五文字の言葉に、
こんなにも破壊力があるなんて。






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