俺のこと、好きなくせに
「いえ。どうせ帰り道だし。ただ、3年ともなると補習が多くて。いつも面会時間スレスレになっちゃってすみません」
「何言ってんの~。来てもらえるだけで有り難いわよ~」
エレベーターホールにたどり着き、違う階にある箱を呼びよせるべく、ボタンを押しながらおばさんは言葉を繋ぐ。
「あと、クラスの皆さんにも感謝しなくちゃね。他人の為に交代でノートコピーしてくれてるんだもの。中々できることじゃないわよね」
「ああ、いや。うちのクラスの女子って結構おせっかいな奴が多いから。みんな喜んでやってますよ」
そこで箱が到着した。
二人で乗り込み、操作パネルの近くにいたおばさんが階数ボタンと「閉」ボタンを押して振り向いた所で、会話を再開する。
「それに、コピー機は職員室のだし。費用は学校持ちですから」
「ふふっ…」
俺のおどけながらの言葉に、おばさんは小さく笑いを漏らした後、続けた。
「瞳はホント、お友達に恵まれたわね」
しみじみとした口調だった。
「希望の高校に入って、やさしいクラスメートと出会えて、しかも進藤君みたいな素敵なボーイフレンドまでできて……」
そこでおばさんは一旦言葉を切る。
「何言ってんの~。来てもらえるだけで有り難いわよ~」
エレベーターホールにたどり着き、違う階にある箱を呼びよせるべく、ボタンを押しながらおばさんは言葉を繋ぐ。
「あと、クラスの皆さんにも感謝しなくちゃね。他人の為に交代でノートコピーしてくれてるんだもの。中々できることじゃないわよね」
「ああ、いや。うちのクラスの女子って結構おせっかいな奴が多いから。みんな喜んでやってますよ」
そこで箱が到着した。
二人で乗り込み、操作パネルの近くにいたおばさんが階数ボタンと「閉」ボタンを押して振り向いた所で、会話を再開する。
「それに、コピー機は職員室のだし。費用は学校持ちですから」
「ふふっ…」
俺のおどけながらの言葉に、おばさんは小さく笑いを漏らした後、続けた。
「瞳はホント、お友達に恵まれたわね」
しみじみとした口調だった。
「希望の高校に入って、やさしいクラスメートと出会えて、しかも進藤君みたいな素敵なボーイフレンドまでできて……」
そこでおばさんは一旦言葉を切る。