【短】最狂恋愛活劇
バンッ!


「何すんのよっ!」


力の限り突き飛ばしたはずなのに、泰虎は1、2歩下がっただけ。


「何って挨拶?」


ケロッとしてる泰虎に怒りや、自分の情けなさにイラつくけど、言葉が何も出てこない。


あー…ヤバ…泣きそう。


そのとき。


ガシッと泰虎の腕を掴んだのは……


「宗太郎っ」


「……言ったでしょう?今日の由良さんは体調がよくない。いきなり今のはおかしいと思いますけど」


ググッと更に手に力を入れる。


そんな宗太郎を横目でジッと見る泰虎。


顔色一つ変えないとこを見ると、流石はお父さんが選んだ男…ってとこか。
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