【短】最狂恋愛活劇
1.片想い
「はぁー…」


あれから散々反抗したけど、お父さんの意思は変わらなかった。

とりあえず会ってみなさいの一点張り。


学校へ向かうために家を出たけど、ため息が止まるはずもない。


今から結婚ってありえない!

考えれない!


それに、あたしには……


「由良さん!何で俺を置いて行くんですか!?」


その優しい声で我に返った。


急いで追ってきたのか、息が少しだけ上がってる。


「宗太郎、ごめん。考え事してたから」


滝本宗太郎、あたしと同い年。

小さいときに親を亡くした宗太郎は、それからずっとうちで一緒に暮らしてる。


兄弟みたいな関係。
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